家にいるのに"やっぱり"家に帰りたい【第9回】 時間を歩く|クォン・ラビン 桑畑優香 訳
【第9回】時間を歩く むなしい金曜日 まだあなたが恋しく、あなたと一緒にいたいと願う。 金曜日が来るたびにわくわくしていた心は、週末がくるたびに孤独で、ただずっと、あなたがいた場所を見つめている。 つらすぎる恋が、別れを迎えた理由 あれはいつだったか。わたしとあなたが大声でののしり合い、こみ上げる悲しみと涙をこらえていたあの日。怒っていたにもかかわらず、なぜか突然立ち上がり、座っているあなたのもとに行き、ぎゅっと抱きよせた。するとあなたは、がまんしていたものが一気に爆発したかのように、泣き続けた。まるで子 ...
家にいるのに"やっぱり"家に帰りたい【第8回】 あなたは海、宇宙、あるいはそれ以上|クォン・ラビン 桑畑優香 訳
【第8回】あなたは海、宇宙、あるいはそれ以上 文とことばと本 生きるのは、どうしてこんなにつらいの? そう思う瞬間がある。 逆に、こんなに幸せでもいいの? そんな瞬間も訪れるはず。 わたしが進む道なき道は絶対に間違っていないと信じれば、きっとそれが一番の近道になる。 「心配しないで」 「大丈夫」 「すべてうまくいくから」 「がんばっているね」 こんなありふれたことばに癒される理由は、誰もが救いを求めているからだ。 誰かが手をさしのべて、誰かが「大丈夫だよ」と励まし ...
家にいるのに"やっぱり"家に帰りたい【第7回】不幸と別れから逃げられるなら|クォン・ラビン 桑畑優香 訳
【第7回】不幸と別れから逃げられるなら あきらめる 恋に落ちる瞬間 相手を愛する分だけ、わたしはわたしをあきらめなければならない ふたつの雪だるま 雪は、しんしんと静かに積もる。気づかないうちに、ゆっくりと。 愛も雪と同じように、しんしんと静かに積もる。 長い時間をかけて積み重ねた信頼が、ふたりを特別な存在にするのだ。 雪は、一瞬で溶ける。ちいさな水たまりに触れるだけで、あっという間に。 愛も雪と同じように、一瞬で溶ける。 ...
家にいるのに"やっぱり"家に帰りたい【第6回】わたしへ|クォン・ラビン 桑畑優香 訳
【第6回】わたしへ わたしへ わたしのことを、まるごと一番愛することができるのは、わたし自身だ。 他の人を理解して認めようとする前に、まずは自分の気持ちを考えて。 「ノー」と言うべき時に言えるのは、心が健康だからこそ。断ることを恐れないで。 何が好きで、何が嫌いなのか。自分に問いかけてみて。 自分にやさしく親切に。自らを否定して地獄に追いこめば、自分がつらくなるだけ。 ポジティブな心がまえを続ければ、自然と「わたしの言葉と行動」が生まれてくるから。 大切なのは、運 ...