【第10回】失敗した焼き芋屋の屋台と『プロテスタンティズムの精神と資本主義の精神』 「売買の身体感覚」 文化人類学を勉強するために大学院へ進学した時のことである。指導教員から海外で調査地を決めるよう勧められ、僕はキューバを選んだ。先生は「キューバを選んだのならば、日本語で書かれた論文や本は全部読むように」と言った。「キューバを選んだのならば」というのは、中国や韓国やタイといった日本人の研究者が多い地域を選んだのならば、日本語文献も膨大になって読み切ることはできないだろうが、キューバぐらい日本人研究者の少な ...