【第7回】AIに生成された僕と『ソクラテスの弁明』 僕と僕のようなもの 少し前に同人誌を出した。 2024年の文学フリマ福岡という同人誌のイベントで頒布するためだ。企画、編集、装丁など全てを友人のデザイナーが請け負ってくれた。僕の担当パートは彼女の指示に通りに小さなエッセイを数編書くだけだった。 出版に関わるほとんど全ての工程を友人が受け持ってくれていたにも関わらず、僕は締切りをしばらく過ぎてエッセイを送付した。エッセイのテーマは特にない。自由に書いて良いというので、却って書くことに困ったのである。テーマ ...