良さそうに見える道
100メートル走やハードルなどの陸上競技では
選手たちはそれぞれ決められたコースを走る。
隣のコースが自分の好きな数字だからといって
自分のコースをはずれて隣のコースを走ったら、
1位になっても失格だ。
隣の人が自分より少し先を進んでいても、
その道が良いとは限らない。
ただ良さそうに見えるだけ。
本当に自分に合う道はどれなのか。
大切なのは、自分が走る道を
まっすぐ見つめて進むこと。
あなたにとってわたしとは
誰もが愛されたいと願う。
愛されるために
相手が望む姿になろうと努力する。
でも、背伸びして学んだり
おしゃれしたりする必要はない。
相手が気に入るような服を着て、
相手に合わせる考え方をして、
相手が好きな言葉を言ったとしても、
愛してもらえるわけじゃないから。
あのころは、気づかなかった。
ありのままを見せたら去っていくのではないかと
やきもきしながら、
相手の顔色をうかがってばかりいた。
背伸びなんてしなくていい。
ありのままでも十分魅力的だから。
……とはいえ、愛ってやっぱり難しい。