保護犬たちの物語【第19話】あい(推定16歳) 秋の終わり、ハッピーたちが暮らす里山に、新入りがやってきた。 (ハッピーの物語は、第4話で) やってきた犬は、すでに認知症が進行中である推定16歳の雌犬で、名前は「あい」。1年間病に臥せっていた飼い主を亡くしたばかりだった。 迎えたのは、夫の長平さんの協力のもと、里山で長いことミニオートキャンプ場を営んでいた麻里子さん。息子の哲也さんにキャンプ場運営を引き継いで1年、保護犬猫たちの餌代になればと、休業していた敷地内のカフェを再開してまだ間もない。 あいの目は ...